オーディションでのダンスの比重

オーディションも変化しています。

以前は、芸能事務所のオーディションといえば、発声の大きさや演技が上手かどうかを試験されるのが当たり前でした。けれども、現在はオーディションにおいて、多くが評価する課目にダンスを採用するようになっています。

これは、ダンスそのものが演技へ直結する身体表現として認められると同時に、独創的なダンスそのものがその人のパーソナリティを表すものであるために、従来のオーディションではわからなかった個性を評価できるという利点によるものです。

このように、一般的な事務所のオーディションにおいてもダンスは採り入れられていますが、ダンスのパフォーマンスを中心とする事務所であれば、ダンスの重要度はより高くなります。

国民的に著名なグループのオーディションでは、最終選考で出席者のダンスが優先されるということが相当知られていますし、ダンスのスキルがオーディション参加の外せない条件となるアイドル事務所もあります。

ミュージカルがコアの劇団であっても、作中で登場人物たちがダンスをすることが増えているために、オーディションにおいてダンスの比重は高まっています。

ダンスを演劇の中心的な要素とする傾向は外国の劇団では特に顕著であり、全編がダンスで構成される公演を行う劇団も存在するほどです。

ダンサーや、ダンスを中心とする俳優を目指す方であれば、事務所や劇団が実施のオーディションに参加してダンスを披露することが、デビューするための近道となります。

ですが、デビューのためのオーディションを受ける前に自分の実力を試したいのであれば、ライブハウスでのパフォーマンスに参加するという手段があります。

ライブハウスでは、バンドによる演奏と同様にダンスの人気が上昇していますから、オーディションを突破することでレギュラー出演できるようになるのです。

なおまた、地域おこしの一環として、若者を中心とする人々のためのダンス大会が開催される地方が増えていますので、ダンスを楽しくやりながら、事務所のオーディションを受けるための予行演習とすることができます。